最近、ある方の書評メルマガで知った、茨木のり子さんの詩を紹介したいと思います。
この詩を知ったとき、長い人生かけて知るものって実は少ないかも知れないが、物事の真理について考えさせられました。
『倚りかからず』
もはや
できあいの思想には倚りかかりたくない
もはや
できあいの宗教には倚りかかりたくない
もはや
できあいの学問には倚りかかりたくない
もはや
いかなる権威にも倚りかかりたくない
ながく生きて
心底学んだのはそれくらい
じぶんの耳目
じぶんの日本足のみで立っていて
なに不都合なことやある
倚りかかるとすれば
それは
椅子の背もたれだけ
- 作者: 茨木のり子
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2007/04
- メディア: 文庫
- 購入: 5人 クリック: 39回
- この商品を含むブログ (32件) を見る