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レジェンド鈴木が日々感じたことを哲学するブログ。書評、エッセイ、ポエムも書いてます。

倚りかからず 茨木のり子

最近、ある方の書評メルマガで知った、茨木のり子さんの詩を紹介したいと思います。
この詩を知ったとき、長い人生かけて知るものって実は少ないかも知れないが、物事の真理について考えさせられました。


『倚りかからず』

もはや

できあいの思想には倚りかかりたくない

もはや

できあいの宗教には倚りかかりたくない

もはや

できあいの学問には倚りかかりたくない

もはや

いかなる権威にも倚りかかりたくない

ながく生きて

心底学んだのはそれくらい

じぶんの耳目

じぶんの日本足のみで立っていて

なに不都合なことやある

倚りかかるとすれば

それは

椅子の背もたれだけ

倚りかからず (ちくま文庫)

倚りかからず (ちくま文庫)