Real Blog

レジェンド鈴木が日々感じたことを哲学するブログ。書評、エッセイ、ポエムも書いてます。

12『 明日にむかって 』 〜あの時、僕は〜

2018・10

 

試合終了、あっという間だった…。
秋季大会・順位決定戦
残念ながらガッツは負けた。悔しい。

 


勝つことは出来なかったけど、この試合にむけて嬉しいこともあった。

 


それ1ケ月前、秋季大会予選で1敗したあの日に遡る。

 


その日、上木ガッツはOSミニバスと3Qまで競り合ったが、4Qで相手の高さに屈し負けた。

 


ゲーム終了時、チーム一の長身ヤスはコートにいなかった。

 

 

「自分がもし第4クオーターに出させてもらっていたら、あの6番にゴール下を好き勝手にさせなかったのにー、悔しい…」



それは、OSミニバスに負けたその日、ヤスが自宅でお母さんに漏らした一言。

普段のヤスはシャイで、チームのみんなや、コーチにはなかなか本音を言わないタイプ。

 


ヤス…
翌朝、君のお母さんからこの話を聴いて、涙が出るほど嬉しかったよ。
君は予選でOSミニバス戦に敗れた後、集中力が切れてボーッとし、コーチにずいぶん注意されていたよね。

 


僕はそんな君を見て、もう完全に心が折れたんだ…もう戦えないんだ、
もう駄目なんだって…って思い込んでいた。
そんな君に掛けてあげる言葉さえ見つからなかった。

 


でも、君の本心は違った。表に出さない闘志をみなぎらせていた。
そして君がお母さんに漏らした一言に、いろんな意味が込められたと思う。

 


1Q、ヤスは6番を抑えた自信があった。しかし4Q、ベンチで見ているしかない自分、何もできずやるせない自分がいる…。
本当に悔しくて、情けなかったと思う。ヤス、君はあの時一人、チームが負けた責任を背負っていたんだね。

 


敗因はそれだけじゃないけど、そうやって、責任を自ら負える人間は必ず強くなる。

 


この発言は君が人間的に大きく成長した証。
それが分かったから、君はまだまだ戦える、そして次の試合まで時間はある、君はもっと上手くなる、だからきっと勝てる!と思えて、僕は嬉しくなったんだ。

 

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次の試合まであと1ヶ月
それから君とコーチとソウ、ゴール下シュートの大特訓が始まったね。この一ヶ月間、君はミシミシと技術、心身ともに大きく成長した。

 


1ヶ月後の順位決定戦、残念ながら次の試合に勝つことはできなかった。
だけど、僕たちはヤスの成果を存分に魅せてもらった。

 


秋季大会は終わった。
そして、6年生は卒団までに新たな目標を見つけてくれた。

 


せっかくここまで、一緒に進んでこれたから、こんなところで心折れないで欲しいって願ってた。

 


そして、君たちはそんな大人の心配をよそに、また走りだそう!って言い出してくれた。

 


今までよりも生き生きした顔をしてるから、もう心配はしない。
残された時間、もう一度、一緒に走りだそう!

 


僕たちも
もう少し あと少しだけ
君たちの成長を見ていたいから…